Illustrator:拡縮の母

かつてはマブダチだったイラスター※、現在の業務ではかなり使用頻度がウスいので、
記事を書く頻度も0.02mmぐらいな感じなんですが。
前回も確かそうだったと思うんですが、お寺さんの掲示板から持ち越してきました。

リンゴさん、名前が名前なのに環境がWindowsで勝手にツボッて一人で笑ってましたすいません。
当該スレッドで例に挙げられたエリア内文字オプションってのは、
いつから実装された機能か思い出すのも億劫なぐらい前からあるんですね。
CSだとしてももう10年以上も前なのか。。
まとめると、こういうことです。
テキストフレームがあります。図はテスト用の簡便な物ですが、
もうこれで完成したものとします。アンカーポイント多いわー多いわー 20140609a

これを、他の版面サイズに変更しなければいけなくなった、
あるいは、えーと、いや、いいや。あるいません。
レイアウトまるっと拡大縮小してサイズを変えたくなった、
とします。
こういうケースってB5-A4間というパターンが比較的多い気もしますが、
ここではわかりやすくするために、A5→A3、
つまり200%拡大したくなったことにします。
オブジェクトのロックや非表示に気をつけつつ、
全て選択して、拡大200%。 はい、ドン。 20140609b

きゃー。 というわけですね。
 エリア内文字オプション「外枠からの間隔」が拡大を反映しません
挙動としては正しいような。かといって有り難くないような。
レイアウト制作段階でテキストフレームの大きさを変える事などはフツーにあるわけで。
でも、上図のように「まるごとでっかくしたい」という局面だって、
いつでもごくフツーに発生します。
どっちもフツーでよかったね。いや、よくない。
なので、スケール変更に関しては属性値の追従は選択制が望ましいのかと。

いちおう他の手段もモサクしてみたんですよ、使用頻度ウスいなりに。
最近ほんとにスキルの伸び悩みが課題で。。

安直に、
他のオブジェクトとグループ化してから拡大
→ ぜんっぜん意味なし

テキストフレームを分割・拡張
→ 折り返しに改行が入りポイントテキスト化。フレームの塗り消滅

イラスターの花形機能、アピアランスで拡大、そののちアピアランスを分割
→ 一見成功。しかし数値を確認すると元のまま。
しかもそこから少しでも形をいじった途端に元の姿に。
なにその瞬間芸。なにその罠。こわいわ。

実際のところ、完成してしまったデータを一個として大きさだけを変えたいのであれば、
新規のドキュメントにファイル配置してしまうのが無難。
気苦労しなくて済むんですが。
内容をいじりたくなったら配置ファイルを開いて編集することになりますが。
しかしスケールや座標を数値で管理するような編集となると無理ゲすぎる。
配置先で5mm移動したことにするには拡大前のレイアウト上で何mm移動すれば、
なんてことにも。

なので、やっぱり何も考えず「フツーに」で通じるカンタンさが欲しい。
これについてはいずれ要望を出す気ではあります。。
しかし過去バージョンと付き合い続けなければならない身としては
あまり解決にはならない。

で、で、
掲示板の方にも書きましたが、
他にも拡大縮小についてこない属性値があるはず、
と思って きっとテキストまわりは宝庫に違いない、
と決め打ちして少し洗い出したんですが、
以下の項目はダメでした。今後も追加発見されるはず。

エリア内文字オプションから、
・段組の間隔(列方向)
・段組の間隔(行方向)
・1列目のベースラインの最小値

テキストの回り込みが適用されたオブジェクトの、
・回り込みオフセット量
20140609c

…テキストまわり、クソまみれじゃないか!

というわけで、ようやく長い前置きが終わりました。
スクリプトを、あらよっと書きました
(ほんとはtwitter上で泣き言たれながら少し助言もらったりして書きました)


ai_rescale_mother.jsx

MacOSX 10.9.3 IllustratorCS6で動作確認。もっと前のでもたぶん動きます。


 

あそびかた

拡大を済ませたオブジェクト群を、選択状態のままスクリプト実行。
上の図例のうち、拡大後の物だけ選択して実行します。
入力を求められるので、拡大・縮小した倍率を%値で入力。
単位は要りません。 ウソの値を入れないよう注意。マイナス値でもオッケー。 210/157 とか簡単な計算式を入れてもオッケー。 20140609d

すると選択ハニー内の当該オブジェクトのダメな子たちに入力値がかけ算されます。  なおったなおった。やったー。
20140609e

…といった感じ。

 

逃げ口上として

やる気のないテストしかしてない上に、
未確認の困った属性があるかも知れないので 参考出品ていどにお考えくださいまし。
新情報があったら教えてもらえれば反映します。

ですー。

※個人的にどうしても「イラレ」という略称に微塵もセンスを感じられず、 どうにも愛せないのでウチは「イラスター」と呼んでいます。まねしていいのよ

13 thoughts on “Illustrator:拡縮の母

  1. 詠み人知らず

    そうそう、イラレって語感が下品なんで使いたくないんですよねぇ

  2. 早速実行してみました!
    上手くいきました!
    スクリプト自体をあまり使わないので、
    実行するまでにえらく手間取ってしまいましたが
    実行自体はすんなりできました
    ありがとうございました!
    これでエリア内文字オプションも怖くないです
    が、これからはエリア内文字オプションをどこで使ったか
    把握しておかないとなのが少しめんど……あいえ、なんでもないっす

    しかし、テキスト周りがこんなに死んでると思ってなかったです^^;

    ちなみにリンゴという名前は某歌手さんが好きなもので……
    あとから考えると、DTP業界でリンゴって言ったら窓以外のアレですよね……

    • あどもども。動いてよかったです。
      説明不足だったかな、拡大したオブジェクト全体にかけて大丈夫です。
      その中の「ついてこなかった属性」を持つ物だけにかかります。
      拡大・縮小しおわった時の、そのままの選択状態で実行すればよいです。
      倍率がテキトウだとちょっと面倒かもですけど…

      >ちなみにリンゴという名前は某歌手さんが好きなもので
      ひばりちゃんですね(Φ兄Φ)

      • 拡大したオブジェクト全体にかけたところ
        エラーが出たのですが……

        ちょこちょこ触ってみて
        エリア内文字オプション以外で入力した文字が
        ひっかかるみたいです

        ……メンドクサイデータ作っててスミマセン^^;

        • ぎゃーすみません!
          パステキストでエラーが出ますね。直しました。。
          同じところからダウンロードしてくださいスミマセンスミマセン

          フィオナ・アップル、ウチも好きでしたよー

          • 今度はエラーが出ずにうまくいきました
            色々ありがとうございました

            某歌手さんについては
            (z-)さんの予想で大方あってます()

  3. 掲示板(また怪しげな人出てきてますね)の方で読んで、これは便利そうだ、と思いダウンロードさせていただきました。
    OS10.6.8+CS3 & CS5でも問題なく動きました。
    過去に、イラスター(いいですねこの呼び方)でエリア内テキストを含むオブジェクト拡縮時に何度か「もぉー、何だよこれー」と思った記憶はありますが、往々してそういう時は忙しいので、手動修正で切り抜け、喉元過ぎれば熱さ忘れて現在に至ってました。
    これはすごーく便利なので、今後そういう局面に遭遇したら、ありがたく使わせていただきます。

    • こっちもどもども。
      去年は「はじっこだ、先っぽだ、わーい」と浮かれて結局こんなんでしたけど…
      今年行く所は「いい場所」らしいですよ。Google先生によれば。
      もっとも釣果のほうでぐぐるとよくわからない感じですけど。まー広いのでなんとかなるでしょう。
      川はまあ、釣れればなんでもいいって思ってるんですけど、海は食べられる子しか欲しくないんですw

  4. 連投すみません。
    大事なこと書き忘れてました。
    「イラレ」もそうですが「フォトショ」という略し方がどうにもこうにも嫌いです。
    こちらは愛すべき呼び名がすでにあるんでしょーか。

    • あどもども。
      とりゃえずわかっている属性までしかサポートできておりませんので、ここ一番で役立たずかも知れませんが…
      Photoshopはー、「ホトショプ」って呼んでますけど、あまり略した感ありませんねえ。。

  5. AIとPSでええやんw