おさかな:いつまでもボゥズと思うなよ

前回、わりと失敗したザリガニ捕獲器「置きザリくん」。
チャクモク点はよかったのだが、
●設置時にスムースに浸水すべく空気抜きの穴を空けまくったら、その穴から手を入れて外にいながらにしてエサをつまむ不届き者がいた
●大まかにはエサの匂いで寄ってくるが、いざエサと対峙する時はわりと目に頼る傾向があり、全体に透けたペットボトルでは本来の入り口に気付かないまま、外でトランペットが欲しい黒人の少年のように眺めるだけで終わる感じ
などの欠陥があり、更には設置と回収の二度手間がよろしくない。
 回収時刻を厳守しないと現地のチビッ子に本体を盗まれる可能性もあり、気が気じゃない。

そもそもエサの為とはいえザリガニ釣り自体は苦じゃなくて、ただエサに最適なチビっこいサイズの奴は引っぱり合いになるとすぐ諦めてエサを手放す事が多いので置きザリくん開発にあたったわけで、要はチビっこい奴が効率的に捕獲できれば現場で釣りしちゃっても問題ないわけで。

というわけで、捕獲案その2
 バキューム作戦
エサが動いた、引き揚げようとしたらエサを手放して巣穴へ引っ込んだ、この時点で居場所は割れるので、そこにバキューム装置を突っ込んで吸い上げてしまおう、という。
 ホームセンターで内径21mmの透明ビニールホースを2m、100円ショップで灯油ポンプを購入。
したものの、もともと家にあった水槽の水交換用ポンプの方が具合がよくて、わざわざ買った方は息子のオモチャになった。

11月1日
バキューム作戦を遂行。
 だがしかし。
...あの、巻きグセがついたホースに勢いよく水を流すと、馬の射精みたく瞬間的にピンッてまっすぐになるじゃんすか。
 吸う瞬間も同じ理屈で、ホースが丸まってしまう。狙った穴から外れてしまうのだ。
それはそれで従来の方式で釣り上げた、バけツの中のザリガニにホースを向けて試してみたら
 ぜんっぜん吸ゃあしねえ。
チャクモク点はよかったのだが。
 もっと大掛かりな装置じゃないとムリみたい。

とりゃえず手で釣った8匹を連れ帰った。
 翌日使う気でいた。
  雨でも行く気でいた。

11月2日
朝、1匹引退。
 夜、仕事がグダグダしてるうちに雨が降り、あまつさえ帰り道にはヒョウが降った。心が折れた。
帰宅するとザリガニは更に2匹引退。
 前回の27→1 がけっこうつらかったので水槽に移し、エアレーション投入。
このままでは情が移ってしまうなぁなどと考えながら、前回ダイソーで買っておいたザリガニのエサを与えた。
 わあ、じょうずにたべるなあ。
  ..いかん。

11月3日
家にいる5匹は愛玩・観賞用になってしまったので、改めてエサ用のザリガニを捕りに。
 ここ数週間、休みのたんびに単独なり息子連れなりでザリガニ捕獲に精を出し、周囲のチビッ子に策を与え、仕掛けとエサを提供し、さんざ盛り上げてしまったせいで、池中を子供や親子連れが取り巻く一大ザリガニ祭りになっております。
仕掛人のザリガニおじさん(俺)の姿を認めるやいなや「あ、あの人だ」とか指さすし。しつけがなっとらん。
 いや自分も小さい頃は外人を指さして「あー、外人」とかやってたクチではあるが

それはいいのだが、池の対岸で物資不足で苦戦してる一団の中に前回手伝ってもらったメンツがいたらしくて、会話のハシバシでこちらを指さし「あの人に言えばくれるよ」とか「あの人、いい網もってるよ」とか
 かわいくないことこのうえない。
ほんの3分、持ち場を離れて息子のご機嫌取りしてたらば、ずけずけと「網かしてください」
 まーこの瞬間は使ってないからまぁいいか、オトナだもんなと思って了解したら、
えっらい乱暴に使う。突く、叩く、泥をすくう。返してもらったら枠がいがんでましたぞ。
 かわいくないことこのうえない。
前日の雨ですっかり水温が下がりザリガニも活性が落ち、釣果は3匹っきり。超極小×2、極小×1
 帰宅して、水槽の中でいばってる小サイズを2匹バケツへ。バケツからは超極小のうち小さい方を水槽へ。
この4匹で勝負。

お待たせしました。やっと魚を釣りに行くであります。


11月3日 23:50〜5:20
場所:東扇島西公園テトラ側
仕掛:電気ウキ、ハリス1.5号、ハリはチヌ4〜5号、タナ3〜4ヒロ
エサ:ザリガニ4匹、オキアミ半生、青イソメ(L)

満月に見とれながらバイクを駆る。
 表面上は高尚に構えているが、内心は5連敗を回避すべく焦りまくり。これ以上のボは釣りが嫌いになりそうだ。
ので、万全を期すべくイソメを買いにYZO店へ寄る。開いてない。
 しょうがないのでSMY店へ。開いてない。
うなだれてコンビニでカフェインとケムリを買い、一服したらハタと思い出した。店が開いてなければ自販機で買えばいいじゃない。忘れてた。SMY店へとんぼ返り。イソメ(太)獲得。

西公園到着。
 いつもヘチ釣り歩きもできないぐらい超混雑してるのに、ものすごい閑散っぷり。
これは何事かと。たまたまか。のびのび。
 でも目的地のテトラ端には人がいた。意味ねえ!
しかもルアーマンだったので電気ウキとか明るい物を出してなくて、危うく存在に気付かず彼のヒザに座ってしまうところだった。
 仕方がないのでテトラの反対側に釣り座を構えて様子見。
運良く15分ほどで帰ってくれた。というか釣れなかったんですか。んじゃウチがそこで釣ってもダメなんじゃないですか。とか。パチンコ屋のお気に入りの台に先客がいて、ほどなくして空いたのはいいけど出玉に不安、みたいな感じですか。

満月の下、いざ本番開始。
 今回、初めてちゃんと底を取ってみた。これまでの ボ 記録では2ヒロ〜2ヒロ半だったのだが、岸壁のイイ場所はたっぷり4ヒロある。
  ザリガニも、どう使うかをネットで改めて調べておいた。
 ウキの下にブラ下げるのではなく、日常を装って底を歩いていただくといいらしい。そりゃあそうだよなあ。なので底を測ったわけ。
ただ、兼ねてよりのもう1つの問題「仕掛けが軽くて風に負けてヘチに落とせない」はクリアしていないまま。あまつさえフェンシング恐怖症にかかっている。
 それなりに努力して、潮の調子も手伝って「投げてしばらく放っとけばヘチに流れ着く」作戦。
ザリガニは、長持ちするように&ピンと跳ねて魚が見失わないように、シッポ掛け。

1時前頃、待ってもヘチに行ってくれなかった仕掛けを引き揚げ。
 重い。釣れてた。
置き竿じゃあるまいし、こういう釣れ方ってみっともない。でも ボ 脱却なので鼻息がターボ。
 元気な20cmのカサゴ。


やっとザリガニで魚釣ったよ母ちゃん!
 当のザリガニはハリを貫通しててハリスについていて無傷。ハリは口腔内のわりと奥。
..なんか、直前に食べた何かが食べかけのまま見えていて非常にグロい。何かはわからない。ちょっと触りたくない。
 と、ここで装備品からラジオペンチを出すのが正解だったのであろうが、ダイソーでザリガニのエサを買う時に目についてつい一緒に買ってしまった「釣り用ハサミ」を試してみたかったので、そうした。
ハサミの先端がハリ外し、中腹が普通のハサミ、根元がガン玉外しなのだそうだ。
 ウチは「?」の形のハリ外しを使うのが苦手なのだが、これはハサミ型なので( と )が合わさってO形になるので、ハリスをくわえ込んだらあとはブッキラボゥにハリの所まで押し込んでワッシャワッシャ揺さぶってやるだけでいいのだ。
  実際にワッシャワッシャしたら、ハリスがプッツン orz
105円商品に過度に期待したのがそもそも。そも。
 カサゴはストリンガーに掛けて足下にポチャ。

結局、底を歩かせるという事は根魚も相手にしなきゃいけないという意味で。
 ライントラブルに見舞われたりしてるうちに潮位が変わってきたのでウキ下をいじったりして、もたもたして4匹っきりのザリガニは品切れ。困った時のイソメ様にお出まし頂く。
  って、開けてみたらサイズがバラバラ。金返せ..
5cmほどに切って使った。

3時頃、そのうちまた風向きと潮流に変化があり、簡単にヘチに送り込めるようになったのでがんがん攻めた。
 こないだ釣ったフッコのアタリが出た。心構えが出来てなくて超早合わせで失敗。めげずに攻めた。
同じ場所で同じアタリ。しっかり合わせた。
  ずん。ばちゃちゃっ。 フッコですよ奥さん!
 本命じゃないけどまぁいっかー、などと調子づき、手慣れた竿さばきでごんごん寄せる。
って、タモを定位置に置き忘れて右斜め後ろにある。竿は右手で持ってる。しばらく釣れてないんで忘れてた..
 竿を持ち替えてタモを取って竿をタモを持ち替えて、とかやってるうちに「フッ」とハリス切れ。雄叫びたいほど悔しがる。

やや心が折れながらも、潮が上がってきたのでウキ下を1ヒロ伸ばして続行。
 ヘチのイイ場所で、すごい速さのチョイチョイガブー、というアタリ。またも焦りすぎて早すぎてスカ。
そこから2mほど手前で、気持ちよくウキが消し込んだ。いい感じに合わせたら、
  ずん、ばちゃちゃっ。 フッコですよ奥さん!
 今度こそ今度こそ、とタモは後回しにしてとにかく水面に顔を出すまで超集中。
  ...というか、すごい勢いでこっちに泳いでくるので糸フケが出ないように巻くのが大変。発火しそうな速度で巻く。
足下のテトラに入らなくさせたら左に直角に折れて走る。これも制する。
 で、水面から顔を出したらスズキ家の人じゃないんですよこれが。
魚体が丸いので、メジナかと。でもエラ洗いしたよ?
 落ち着いてタモ入れしてみると、むっくら太った体に大きなギザ系のヒレが。メジナじゃない。30cm。
これはサイズこそカイズであるがまさしく本命では。でもエラ洗い..
 スズキ一家の他にエラ洗いする魚を知らないもんでいろいろ勝手にだまされてますが。
で、いざ手元に持ってきたら、目がギョロッとしてて、結局メバルでした。30cmのメバル。異常。食って平気ですかこれ。食ったけど。
 先のバラした分もメバルだった可能性があるわけで。どっちもいい引きでした。


以下、仕掛けも飛ばず、アタリもなく、エサも取られず、粛々と粘る。
 潮位がみちみち上がってきて、足場を追われて後退しながら、最後はフェンシングで終了 orz
力任せに引っ張ったらハリスまでが戻ってきたのに、上下のウキ止めは残ってるのに、ウキだけ返ってこなかった。穴周りが砕けたらしい。

岸に上がると、無人だと思ってたテトラ周辺に待ち人がいたらしくて挨拶いただいた。
 なんか釣れたか、と聞いてきたのでヨクゾとばかりにでぶでぶメバルを披露。驚いてくれた。あーよかった。
いい加減寒いんで氷は用意してなくて、クーラーボックスに海水を満たして連れ帰り、自宅で〆。
 その頃にはカサゴの口腔内の食べかけもなくなってた。

活け締め&血抜き&エラ外し、という事なのだが、なにしろ出勤前なので睡眠時間を割きたい。
 でも、ちゃんとやっとかないと魚に申し訳ないぐらい生臭い。
カサゴの方は血も涙もなかった。切っても絞っても出ない。
 メバルの方は..抜いても抜いても血があふれ出る。睡眠可能時間が1時間というあたりで根負けして冷蔵庫へ。
その夜わかったが、内臓室と背骨の間に、ものすごい量の血溜まりが格納されておる。これを始末しなきゃいけなかったらしい。
 夏じゃなくてもワタ抜きはお早めに。次への教訓ですな。

どちらも刺身にして、肝をすりつぶして刺身醤油に混ぜた物でいただいた。ちなまぐさい。失敗。
 皮は炙った。おいしい。
アラは煮付けにした。メバルが案の定たまごクラブだったので卵も放り込んでおいた。おいしい。
 というか今まで内臓は問答無用で捨ててたんだけど、気が変わったのは前回のフッコの内臓があまりにもキレイで旨そうだったから。食べなかったけど。
  なんで今まで問答無用で捨ててたか、は、相手がメジナだったから..あれはたまらん。見た目も匂いも。

2 thoughts on “おさかな:いつまでもボゥズと思うなよ

  1. 尺メバルすごいですね。東京近郊だと良くて25cmくらいで、なかなか見れない思います。
    あと、次なるザリガニアイテム期待してます。

  2. 堤防さんこんばんは。ありがとうございまーす
    その日は浮かれて職場で「巨大メバル」とか検索してたりしました。40cm級とかホントにいるらしいですね。十円玉ってやつですかね。
    全身おいしく食べてやれなくて申し訳なかったです。
    ザリガニ漁は寒くなってきたので行けてもあと1回かと。もちろん新兵器あります。まだ脳内ですが。今度のはザリガニの習性をうまく手玉に、こう、飼育の成果をうまく発揮できれば。
    しかし「馬の射精」で検索してきた人がいたらしくて軽く反省してます。

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