InDesign:アンカーポイント(変形基準点)をテンキーで切り替えるやつ

ものすごい昔にもダイアログで入力するやつを書いたんですが、
スクリプト実行時に押しといたキーで発火するやつを書いてみました。


事前知識

アンカーポイント(基準点)は、実は元からテンキーで制御することができます。
ただそのためにはフォーカスされていないといけないのがわりとだるい。
たとえば、手近なX欄をフォーカスした状態から、

shift + tab でアンカーポイントにワクがつきます。
これがフォーカス状態。

この状態になったら、テンキーの1-9でアンカーポイントを変更できます。
知ってた? うちは10年以上前から知ってたー。

ただし、選択オブジェクトが22.5°以上回転している場合は割り当てが変わります。
うちは13年以上前から知ってた。

でも現実的に、こんな小さな点、老人はなるべくならクリックしたくない。
ショートカットがいい。そうだろう?(そうじゃそうじゃー)


というわけでスクリプトをリニュアルしました。
InDesign2021でテスト。古いほうはCS3とかでも問題なく動くと思います。

id_anchorPointSelecter.jsx

つかいかた

テンキーの、希望のアンカーポイントに対応したキー(1-9)を押しながらスクリプトを実行するだけ。
押下キーの判定は単体しかできないため、スクリプトをショートカット登録して使う場合は、テンキー以外を瞬間で離すようにしてください。
※一瞬すぎたので0.1秒→0.25秒に変更&更新しました…
Apple純正キーボードだとF16あたりがおすすめ。

注意

  • 本来ドキュメントを開いていなくても可能な作業ではありますが、このスクリプトはドキュメントウィンドウが開かれているとき限定で動作します。
  • 前述の斜め状態のアンカーポイント割り当てには未対応。そのうちヒマになったら実装するかも。
  • ノートPCの本体キーボードでがんばってる方への救済措置は今回ありません(ఠ虫ఠ)

というわけで、みんなでこれ使って全国アンカーポイント早替え大会に出ましょう。

Illustrator:へんないろ→グレスケ変換→CMYKのKにするやつ

Office系ファイルの原稿データから図版を抜き出してアレコレするとき、
RGBで具合がわるいので、PDFを書き出してCMYK変換するんだけど、
見た目の色はグレーでもCMYもしくはCMYKぜんぶの版に網が入ってしまっちゃってる。
あれ、入っちゃってしまってる。
いや、入っちゃってしまっちゃってる。

ほんとはGCRの設定を効かせてスミ版成分に全振りなんかすればいいんだけど、
なんとなくいやだからやりたくない。だって、なんとなくいやなんですもの。
なのでIllustrator上でグレースケールに変換する。
できるんだけど、グレースケールのままだと後工程で具合が悪かったり、
属性がばらついていると気になって入眠に影響がある。
ので、グレースケール値を生かしてK版だけのCMYKカラーとしたい。

というわけです。元はこんなかんじです。

なので、スクリプト書きました。
編集メニュー > カラーを編集 > グレースケールに変換 と
編集メニュー > カラーを編集 > CMYKに変換 を
たてつづけにメニューコマンド実行するだけのやつです。
たったそれだけで幸せなハッピーになれる。

はいはいきれいきれい。やったー。

…いまさら思ったけど、たったこれだけならアクション作成でよかった…

InDesignがクッソクソに遅くなってたのがやっと直った話

弊社、まだメイン作業バージョンがInDesign2021だったりします。
膨大な在阪データ中の、Type1フォントがいろいろで。
MacPro2013はそろそろ厳しくなるかと思いきやまだまだ健闘中。
Montereyまでの命なので、あと2年たぶんこのまま。いまBig Surです。

で、先日ちょっと気になるスクリプトの話題があって、
StartupScriptにイベントハンドラ仕込んでごにょっごにょしてたんですが。
とつぜんInDesignの挙動が重たくなり。
具体的には別アプリからInDesignをアクティブにした時、5秒待たされるように。
アプリ間コピペ作業とかもう地獄。
ただでさえ局所的に忙しくなってて、ろくにメンテもできず。

ある日、とうとう頭きて、初期設定をまるっと退避して、キャッシュもごそっと削除。
環境設定はスクショをもとにポチポチ復元。
PDF書き出しプリセットがすっ飛んだこと、
プリフライトプロファイルが消えたことが誤算ではあったけど、
一度はなんとか元通り軽くなったんですわ。

でも、初期状態のままだと人間のパフォーマンスが落ちるので、
おそるおそる少しずつ以前の初期設定ファイルを戻して様子見してたわけ。
結局またすぐ重たくなって。

今日、また頭きて(短気ですこと)
また初期設定を初期化。
でも今回は微妙に軽くなくて。
で、思い立って、Scripts Panel内を一掃。
180項目ありまして…
最低限、35項目に減らしました。
これが正解。すっと軽くなりましたわ。

スクリプトの個数の問題ではない気がしてて、
ちょっと怪しいと思ったのが、idleTaskのテスト。
今回、これ以外を全部戻してみました。
結果、改善。よかったー。

いずれヒマになったら、おもち先生の名作 JSXTimerをCEP移植したいので
idleTaskは避けて通れないのだが。
これのおかげで、CS6時代は選択するだけでスクリプトが発火するという
非常にピーキーな作業環境で鬼神の如き作業速度を…奇人かもしれない。

いつヒマになるんだ…………