しょぼめにAdobe Exchangeデビューしました

CEPエクステンションパネル というのを、今までいくつか作ってまして。
つっても、ほとんどはNDAありの受注ものなので世に出せないんですが。
一般公開しているものは、gyogyomojierjsxTimer あたりがそれです。

こいつら、Adobe Exchangeに有償公開(マーケットプレイス出品)するには年貢を納めないといけなくて、めんどうなのでBOOTH頒布という形を取らせてもらってまして。
外部サイトで頒布するデメリットは、インストールの手順が直感的でないこと。慣れればなんてことないんだけど。
ひとつ、Creative Cloud デスクトップアプリから入れられるものを用意して、
そして全世界にモテてみたい。そしてドルがもらえるおいしい仕事を受注したい。
…などとはツユほども考えていませんが、まあ、やってみたかっただけ。

そんなわけで、ちょっと肩慣らしに無償のプラグインをひとつアップしてみました。
一度リジェクトされましたが、ようやく承認されての公開です。
ついったーでねちっこくチラ見せしてたやつです。
よかったら使ってみてー。
IllustratorとInDesignで動きます。Photoshopのことは忘れましょう。

alignXY

世界的には「alignXY」という名前だけど、
日本人の皆さんには「タテヨコいっぺんに整列」って出ます。
かわいらしかろう。

パネルの余白が気になる人は、まだまだですね(何がよ)。
標準パネルの最小サイズに合わせてあります。これより小さくしてもいいことがなくて。

v1.1.1より、空きスペースに操作の不安を和らげるポエム(違う)を入れました。


あそびかた

インストールしたら、メニュー ウィンドウ > エクステンション から出してください。

使い方の説明は、とくにありません。…と言いたかった。審査時の申し送り欄にも “Nothing.” って書いたんだ。
そしたら検証にヘンな使い方されて、動かないからダメーって差し戻された…

2つ以上のオブジェクトを選択した状態で、ボタンを押してください。
タテヨコいっぺんに整列できます。それだけのやつです。
Illustratorでは、標準の整列パネルで設定してある整列先が効きます(アートボードに整列、選択範囲に整列、キーオブジェクトに整列)。
InDesignでは、標準の整列パネルで設定してある整列先は効きません。キーオブジェクトだけは使えます。
これ、独自に設定できるようにしてもよかったんだけど、逆に混乱を招きそうなので作りませんでした。
シンプルなままにしたかった。

v1.1.1より、アプリ標準の整列パネルでできること全部できるようになりました。
Illustratorではアンカーポイントの整列にも使えます。
InDesignでも[マージン、ページ、スプレッド]などの整列先が効くようになりました。あらかじめアプリ標準の整列パネルで設定しておいてください。


このプラグインは機能よりもUIのボタンアクションに一番チカラがこもってます。
マウス重ねたり、カチしてみたり、標準パネルと遜色ないものをめざしました。
そう、何もしないで作ったやつは、遜色あるんですよ。これ、わざわざ言わないとわからないやつ。
ぜひ見比べてみてねー。
(でも、あんまり厳しい目では見ないでねー…)

InDesign:CEPエクステンション jsx Timer の説明

どうもどうも。
泥作業オペレーターの悲願である
あっちこっちに同じ文字を何度も何度も何度も何度も打つ時
とか、あるじゃないですか。まあ、あるんですよ。
え、コピペしろって? まあねえ。そうなんですけど…

昔、それで寝言をゆったんですわ。
「選択しただけで定型のテキストが入るようにならんかなあ」って。
そしたら、まんまと叶ってもらえて。

当時、感激した記事です。さすがに記事内リンクはすべて切れていますw
InDesign:あっちこっちに同じ文字を何度も何度も何度も何度も打つ時にすごい便利なやつ

ご尽力いただいた信長と秀吉のお二人には、ほんとにもう感謝で。オッス、オラ家康!
今でも足を向けて寝られないので、毎晩北枕です。あれ、西か。西だわ。

ところがこれ、CS6当時の話で、当時のエクステンションはFlashベースだもんで、
CC2015の頃にはもう使えなくなっちまいまして。はかないよ。
(実際にはCC2019を作業メインにするまでずっとCS6を使ってたので寿命はもう少しあったが)
以来、作業効率が落ちるわ、キーボードは同じキーばっかり打つからへたっていくわ、散々。
「あたらしいのつくってー」とかおねだりできるほどツラのカワも厚くなくて(ということに)。

いつか、そのうち、自分でなんとか、とかぼんやり思って幾年、
何度かCEP系の案件をいただいたことで、ちょっとずつ自由が利くようになり、
ようやく動くものを作ることができましたのでお披露目です。
BOOTHで頒布を開始しました。


導入までの流れ

ダウンロードとインストール

ご購入はこちらから。BOOTH「鯵屋」

購入後にダウンロードできるzxpファイルをインストールする必要があります。
インストールについては有志の作成したエクステンション管理アプリを利用してください。
下記2点いずれかで。どちらも良好に動作しています。管理アプリはMac/Winに応じたものをどうぞ。

Anastasiy’s Extension Manager

ZXP Installer

エクステンションが正しくインストールされた場合、InDesign再起動後、メニューの ウィンドウ > エクステンション に「jsxTimer」が現れます。
※初回の起動時は登録前ということで、まだ機能制限がかかっています。せこいです。


当時の物に対して、ガワ(UI)だけはなるべく忠実に模倣しました。
中身は、できればまるっともらってラクしたかったんですがスキル的に無理だったため一新しました。

どんなもんなのか

端的には、
一点時間おきにスクリプトを実行するもの。現状、テキストにしか使えなくしてあります。

詳しくは、
一定時間おきにInDesign上の選択範囲をみて、前回と違っていたらスクリプトを実行します。
なので、操作してないのに延々スクリプトが走ということにはなりません。
あのー、お鍋の吹きこぼれ防止装置みたいなもんです。

外観はこんなかんじです。

一番上から、

  • delay: 繰り返しのディレイ間隔 1/1000秒
  • storage: 入力する文字列
  • regist: 文字列ボタンを作成
  • delete: 文字列ボタンを削除
  • その下: 登録済みの文字列ボタン群
  • choose jsx folder: スクリプトのたーっぷり詰まったフォルダの丸焼き選択ボタン
  • JSXs: フォルダから読み込んだスクリプトのボタン群

クリックしたスクリプトボタンは赤色(アクティブ)になりタイマーが発動します。
スクリプトの不備や選択オブジェクトの属性違いでエラーが起きたときは黄色になります。
もう一度クリックで基本色になりタイマーが解除されます。


ツールヒントあるよ

フライアウトメニュー「ツールヒントの表示」で、上記の説明がひととおり出ます。
見終わったら作業のじゃまになるので再び「ツールヒントの表示」を実行して表示を切りましょう。


実演

実際の動作はこんなかんじです。基本となるスクリプト「文字を挿入」を使用して、
挿入文字列に「です」を入力。
あとはレイアウト上のテキストを選択しただけで「です」が入力されていきます。
デモなので反応遅めにしてますが、実務ではディレイを落とし、もっと瞬間でいきます。

実際この内容だと「正規表現検索置換でよくね?」ともなるんですが…
フリーダムな文字訂正指示に手早く対応できるでございます。


うごかすスクリプトについて

サンプルとして以下のスクリプトを同梱してあります。

  • 文字を挿入
  • 大文字に変換
  • 小文字に変換
  • 先頭だけ大文字に変換
  • コンストラクタ名調査(入力文字列の欄に返る)
  • 登録文字を変換_外部(同梱の「登録変換ソース.txt」とペア。タブ区切りで検索/置換 を記述)
  • 登録文字を変換(スクリプト内に検索文字列・置換文字列を記述)

基本的には名前順で並ぶが、ファイル名先頭に「00_」とナンバリングしておけば
優先して前に来る、という仕様にしました。
UI上ではナンバリングと拡張子は省略され、すっきりな表示になります。

それ以外のスクリプトは各自で用意してもらうことになりますが、
ちょっとのスクリプトでも絶大に便利化します。まじです。
書けない人は書ける人つかまえて書かせましょう。


スクリプティングの補足

2つばかし、定数のような変数を用意してあります。
処理内容にそぐわない選択範囲に早い段階で見切りをつけるための仕組みです。
豪華なPCを使っている場合は無視して大丈夫です。

filter:             選択範囲の種別を指定。指定外の属性は調査をスルー。
maxSelectionLength: 選択オブジェクトの最大個数を指定。指定数以上は調査をスルー。

また、実行ブロック内で利用できる変数・関数があります。
詳細はコメントで記載しているほか、サンプルスクリプト内で利用していますので参考にどうぞ。

そんなかんじです。
はかどりすぎて顔がニヤけてしまい周囲に気味悪がられることうけあいです。
どうぞどうぞ。

InDesign用エクステンション「gyogyomojier」の使い方

BOOTH上で頒布しているCEPエクステンション「gyogyomojier」の解説記事です。

これはInDesignCC2015以降で使用できます。
ギョギョモジャー」と読みます。恥ずかしがらず声に出して読みましょう。
皆さんが作業で酷使するカーソルキー(矢印キー)の移動量を、手近なテキストの行送り値などから簡単にピックアップできるCEPエクステンションです。
テキストの増減に応じて別置きオブジェクトを手動で追従させなければいけないときなどに、とても便利なやつです。
カーソルキー移動量に基づいたオブジェクトの変形機能もついています。


もくじ

使いどころ
  • テキストの行数の変動などに応じてオブジェクトを移動・変形したいとき
  • カーソルキー移動量を頻繁に切り替えたいとき
おもな機能
  • 環境設定を開かずに「カーソルキー移動量」を設定
  • 選択テキストの行送り値を「カーソルキー移動量」に取り込む
  • 選択オブジェクトを任意方向に「カーソルキー移動量」ぶん変形
導入までの流れ
  • ダウンロードとインストール
  • ライセンスの購入
  • ライセンスの認証
  • ライセンス範囲
免責その他

使いどころ

テキストの行数変動などに応じてオブジェクトを移動・変形したいとき

用途としては、テキストに沿う形で別置きされたオブジェクトの位置をテキストの増減に応じて手動で対応したいとき、妙に活躍します。
今日び、アンカー付きオブジェクトや自動フレームサイズなど、InDesignの便利な機能をきちんと使えていればあまり出番は来ないはずなのですが、どこからかやって来たよくわからないデータ(わかってない人が作ったデータ)との熾烈な戦いにとても有用であることは皆さんよくおわかりかと思います。

カーソルキー移動量を頻繁に切り替えたいとき

カーソルキー(矢印キー)によるオブジェクト移動は直感的で非常に便利ですが、移動量の設定については「環境設定」を開き、「単位と増減値」をクリックして、となかなかの手間だったりします。
定型量の移動を何度も必要とする作業で、移動量が何パターンか存在する場合、カーソルキー移動量を手早く切り替えることで作業効率が大幅に上がります。


おもな機能

環境設定を開かずに「カーソルキー移動量」を設定

パネル内には「カーソルキー移動量」欄があります。
初回表示時、ドキュメントが開かれていれば最前面ドキュメントのカーソルキー移動量を反映します。
ドキュメントが1つも開かれていなければアプリケーションデフォルトのカーソルキー移動量が表示されます。
値の単位は「環境設定:定規の単位:水平方向」に準じます。
カッコ内は「環境設定:他の単位:組版」に準じています。いわゆる行送り値の単位です。
常に最前面ドキュメントに追従します(新規ドキュメントを開く、既存ドキュメントを開く、背面ドキュメントを前面に、etc.)。
※唯一、ユーザーが環境設定からカーソルキー移動量を直接変更したときはパネル内の値は反映されません。ご注意ください。

パネル内の「カーソルキー移動量」欄に任意の値を入力することで、環境設定を開くことなく前面ドキュメントのカーソルキー移動量を手早く設定することができます。
単位を省略した場合はデフォルト単位(環境設定:定規の単位:水平方向)として受け取ります。
単位つきで入力した場合は、入力確定(enter)後、デフォルト単位に換算された数値となります。
あまり一般的でない不人気な単位(パイカ、シセロ、アゲート、etc.)には対応しておりません。入力時はその旨警告が出ます。

入力確定前はカーソルキーの上下↑↓で整数化および増減ができます。また、シフトキー併用で5ずつの増減ができます。
enterキーで入力確定した値は、パネル上部の「設定履歴から呼び出し」ドロップダウンリストに自動登録されます。
履歴は最新のものが5つ、以降は上書きされていきます。同じ値の重複は起こりません(はずです)。


選択テキストの行送り値を「カーソルキー移動量」に取り込む

このエクステンションの原型となったスクリプト[ gyogyome(ギョギョーム)]から継承された主要機能です。
「行送り」ボタンで、選択されたテキスト(あるいは選択されたテキストフレームの先頭テキスト)から行送り値を取り込んでカーソルキー移動量にセットします。
同様に、「字送り」ボタンは選択テキストの全角幅を取り込みます。


選択オブジェクトを任意方向に「カーソルキー移動量」ぶん変形

天地左右にそれぞれプラスとマイナスのボタンが配置してあります。
選択したオブジェクト群を個別に変形できます。
変形の基準座標は各オブジェクトのバウンディングボックスなので、回転してある長方形がひし形に歪んだりすることはありません。

アプリケーションの仕様に基づき、同一の選択範囲でも、グループか(黒矢印)個別か(白矢印)で挙動は異なります。場面ごとに使い分けましょう。
また、ボタンをshift+クリックで設定値の10倍、command+shift+クリックで設定値の1/10倍での変形が可能となっています。


導入までの流れ

ダウンロードとインストール

ご購入はこちらから。BOOTH 「鯵屋」

体験版はこちらから。ダウンロードされる内容は変わりませんが後述の注文番号は付与されないため、ライセンス認証はできません(ので、すべての機能を使うことはできません)。

ZXPファイルのインストールは有志の作成したエクステンション管理アプリを利用してください。下記2点とも良好に動作しています。Mac/Win選択の上インストールしてください。

Anastasiy’s Extension Manager

ZXP Installer

エクステンションが正しくインストールされた場合、InDesign再起動後、メニューの ウィンドウ > エクステンション に「gyogyomojier」が現れます。
※初回の起動時は登録前ということで、まだ機能制限がかかっています。せこいです。


アンインストール

インストールに利用したアプリの機能から行ってください。


ライセンスの購入

gyogyomojierはBOOTHにて頒布しております。
パネルメニュー「購入」から、BOOTH商品ページに行けます。
BOOTHでは設定価格のほか、作者への応援の気持ちを送るBOOSTという機能がついています(上目づかい)。

購入サイト(BOOTH 「鯵屋」)

購入後、BOOTHの注文番号が作者データベースに登録される仕組みとなっています。
注文番号は認証に必要となります。失念の際はBOOTHにログインの上、購入履歴を参照してください。


ライセンスの認証

認証はギョギョモジャーのUIパネル上で行います。
パネルメニュー「注文番号」から、BOOTH注文番号を入力してください。
続いて「認証」を実行してください。
注文番号と暗号化されたユーザー情報が作者データベースに送信されます。
データベースに正常に登録されれば機能制限が解除されます。
注文番号の入力および認証は、InDesignいずれかのバージョンで一回行うだけですべてのバージョンに適用されます。


ライセンス範囲

  • 初回に認証を行なったAdobeIDと同一のアカウントであれば無制限とします。
  • データベースに送られるユーザー情報はAdobeIDを基とした暗号化データです(暗号化される前のAdobeIDは作者にはわかりません)。
  • 認証作業に際して、現場の事情で頻繁にAdobeIDを切り替えて作業される方は特にご注意ください。

免責その他

  • 新バージョンのOSやInDesignがリリースされるたび何らかの不具合が発生する場合があります。作者も業務使用している都合で対応修正は積極的に行う所存ですが、何らかの事由により開発が滞ったり開発を終了する可能性があります。あらかじめご留意ください。
  • お使いの環境下で一般的ではない固有の不具合が発生した場合は、状況を伺った上、こちらの判断で対応を見送らせていただく可能性があります。
  • 機能に関する改善リクエストは実現を約束できません。
  • ライセンス認証は作者のレンタルサイトスペースのデータベースで管理しています。このデータベースに関わるトラブルで一時的に認証装置が機能しない可能性はあります。これについて何らかの損失が発生した場合の補償はいたしかねます。
  • 領収証の発行についてはBOOTHヘルプを参照してください。
  • 返金対応は一切いたしかねます。