Photoshop:チャンネルミキサー使ってますか〜CMYK編〜


というわけで、前回の基礎編からの続きです。
いよいよ実践に入ります。

チャンネルミキサー以外ではできない作業を探す

まず、これです。そうでなければ使い慣れた方法でとっととやるのがいいわけで。
前回ゆった「青い鳥を赤い鳥に」みたいなのをやってみましょうか。
それにつけ、まずは他の調整機能で考えナシにやってみます。
最初に画像を2枚用意します。いじる用と目指す用。
練習段階ではなおさら、実際に見えてマネできるゴールがすぐ脇にあったほうがいいと思います。
同じ商品の色違いを並べて撮影した物とか、いいと思うです。
予算の都合で鳥は用意できませんでした。別にユニクロ推しではありませんが。。

まず、双方の画像のチャンネルサムネイルを熟視。ヒストグラムではなくサムネイル。
色によってチャンネルごとのコントラスト分布というのがあるわけです。
いま、なにげに大事なこと言ってます。

この左のブツだけを選択して、右のブツの色をマネします。
使う機能ごとに選択ハニーの微調整が必要なため、元からつっけんどんに選択してあります。ご了承のほど。

手始めに、トーンカーブで色変えを試みる。
中間濃度だけ動かして済ませようと思ったけど
イエローだけはどうにもならなかったので、シャドウを75%カットしました。
この、死んだオビ=ワン感…

このへんがトーンカーブの限界かと。
うまい人はもっとやれるかもだけど、それでもタカが知れてるので無駄に追い込まず、ここまでにしときます。

次、色相・彩度。
これも明度をいじるうち、暗部が妙な感じになる。経験ないとは言わせないw
単純な操作ではどうしてもK版が抜け切らない。

色相・彩度は、明暗に関しては影響する範囲を操作できないので、ここまで。

次、待ってました特定色域の選択。トーンカーブに次ぐ人気者。
とくに「白色系・中間色系・ブラック系」の3つは、原色系をいじった後のおしりふきにとっても便利。
やりすぎた分をここで整えられちゃう。
相対値・絶対値 のラジオボタンは、その日の気分で(うそだけど、今回は割愛
レッド系、中間色系、ブラック系の3つをいじりました。

どう? いい? いいよね? んじゃチャンネルミキサーいらない? いらないよね?
−完−

……えー、んではチャンネルミキサーではどうアプローチするか、と言いますと
改めてチャンネルをとっくり見比べてみましょう。

双方から、コントラストの似ているチャンネルに目星をつけてみるとする。
右のC版に近いチャンネルはM版。でもシャドウが弱い。
右のM版に近いのもM版。でもシャドウが以下同文(以下同文しない方がラクだったのでは…)。
右のY版に近いのはC版だけど、K版もちょっと捨てがたい。
K版は濃度調整とトビツブレ部分のケアだけなので後で考えます。

で、いざ画像捏造開始。

 ちょっと行ったり来たり面倒ですが、上のチャンネルと適用量を見比べてってもらえれば。
シアン。Mをもりもり入れる。45%入れました。
 マゼンタ。M自身の濃度を落として合わせていきつつ(50%にした)、シャドウを意識してブラックも少しもらう。
少しなどと言いながら100%入れてみたらシャドウをもらいすぎてしまったので少し戻した。
それと手前がM浮きしてきたので、コントラストの平坦化を狙いCを混ぜ、
結局C+30%、M+40%、K+80%にした。
 イエロー。自身は潰れて使い物にならんので10%まで落とした。平行調整−90%でもよかったかも。
CとKを同率で少しづつ混ぜ始め、てきとうにほどよく。どうせY版目立たないw
なんとなく微調整し、C27%、K30%入れました。
 最後にブラック。自身の濃度をただ落としていってもいいが、
シャドウ部分が明るくなっているM版をマイナスにしていくと、いいマスク効果が出(ればいいなあ)
……みたいな感じで、結局Mマイナス5%、K自身を90%に。

これ、結果。

色相・彩度や特定色域とちがい、
K版を置き去りにしてCMY版だけ派手にいじくりまくれるのが、とにかく強みです。
んま、他の補正機能を使ったあとで上にK版だけのレイヤーをブレンドしてやってもいいんだろうけど…

今回は見本を見ながらなので、そこそこ直行で完成に行けましたが、完成図を空想だけに頼ると実際もう少し難儀します。
見本ナシでそれっぽい物を作れるようになるには経験と感覚が必要なのでしょうけども。。
あと、実際にはイエロー版はかなり荒れている事が多いので、
代用が効くようならシアンとマゼンタを多用するとよいです。
逆に、こうして作った写真にどことない違和感を感じたら、イエロー版を意図的にキッタナくしてやるといいです。

いったん小休止しつつ、ひとことまとめると、チャンネルミキサーは
 コントラストの追いつかない部分を他のチャンネルでまかなえる機能
だと思ってていいです。平坦な色をいじるだけなら他の機能でいいんです。
濃淡を出し切れなかったり、濃度差をフラットにし切れなかったりした時に使うとよいです。
最終目的は色調ですが、ただ「色」ではなく、チャンネルのコントラストを念頭に置いて使います(あくまで個人的主観ですが)。
こういう理念にそぐった「カラーの適用」という機能がCSから実装されましたが、
惜しい事にCMYK非対応。いろいろ無理があるのでしょうて。

あ、で、ここまでの知識は20世紀の自分。
ここ1年ぐらい、RGBのかぶり補正にけっこう有用な気がしてて(いや、気のせいである可能性が強いんだが)
そこに例の#深夜補正があって、色のかぶった画像で試すうちにある程度確立した手段として、
ヨソの人にも説明できるぐらいにはなれたかな、と思いはじめたところに、きぼんきぼん言われまして。
「こうしなされ」ではなく「こうしたよ」な内容にはなると思いますが、これは次回でやります。

でーす。

 

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